愛と死の妄想 悲壮耽美な情景  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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続 女諜報員の自決

 2 鉄砲腹

玄関の鍵はかかっていなかった。彼は迷わずに奥の部屋に向かった。
彼女は背を柱に預けて半身を立て、血の中に足を投げ出していた。腹は大きく割かれて乳房の脇に短剣が突き立っている。
「来てくれたのね。」
「苦しいだろう。」
「苦痛には慣れる身体みたい。なかなか死ねないものね。」
彼女は照れたように笑った。
「楽にしてやろう。」
彼は拳銃を取り出そうとしたが、彼女は微かに首を横に振った。
「少しお話してくれる?最期にあなたの声を聞いていたいの。」
もう聞き取るのがやっとの弱々しい声だった。
彼は窓から外に合図を送って、血に汚れるのも構わずに彼女の側に座り込んだ。
「これで俺が呼ぶまでは誰も来ない。」
彼女は時々痛みに顔を歪めた。
「苦しませたくはなかった。お前はそうは望まなかったようだ。切腹とはな。」
白い制服は血に染まっている。腹の傷は大きく開いて血を流し続けていた。

彼はしばらくの間彼女と共に任務に就いていた時があった。まだ慣れていない彼に、彼女はいろいろと教えてくれた。
「殺した後は血が騒ぐの。」
彼女は彼をベッドに誘った。
「これもあなたの仕事のうちよ。」
血を鎮めるためだと彼女は言った。

「触らせてくれる?」
彼女の目が意味を知らせて、彼はジッパーを下ろした。指の中でそれはすぐに硬度をもった。彼女の下着に彼も指を潜らせて見つめ合った。
『愛していたわ。』
彼女は唇だけで言った。もう声を出すことも苦しそうだった。
「俺には仕事じゃなかった。」
二人は唇を重ねてまたしばらく見つめ合った。指先が互いの気持ちを確かめていた。

彼女は彼に離れるように手で合図して傍らの拳銃をとった。それは小型のオートマチックで小口径の弾丸を数十発も連続して発射する。
彼女は銃杷を逆手に握って親指を引き金にかけた。腹の傷口に銃口をあてる。
『さようなら。』
両手で握り締めると連続して乾いた発射音が響いた。身体が何度も跳ねた。何発もの銃弾が子宮を裂いて股間に抜けた。肉片に砕かれた女陰がズボンを裂いて股間に飛び散った。全弾を撃ち尽くすまでそれは止まなかった。
背を立てたまま、彼女はがっくりと首を垂れた。腹は石榴(ざくろ)のように開いて、股間にぽっかりと穴があき血を流し続けた。
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by kikuryouran | 2008-03-24 09:29 | 女腹切り情景 | Comments(0)