愛と死の妄想 悲壮耽美な情景  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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生贄の秘薬

遠い昔、まだ神が信じられていた頃、生贄になれば神の元で永遠の命を得られると信じられていた。或る国で王が神に生贄を捧げる誓いを立てた。国中から最も美しい女が選ばれ、彼女は喜んでその栄誉を受けた。
一人の若者が女の僕となって共に死ぬことを命ぜられた。それもまた名誉な役目であった。
「そなた達は、永遠に神の元でお仕えするであろう。」
王は重々しく言った。跪いて二人はありがたくその言葉を受けた。

宮殿の奥に祭壇が作られ、その前に大きな台が拵えられた。高貴な人々が見守る中を、二人はゆっくりと階段を登っていった。
台の上に待っていた神官は女を祝福してから言った。
「そなたの命を神に捧げて、この者もまたここで果てる。」
台の上には二人だけが残された。
女は着けていた衣を脱がされ、横たわり目を閉じた。白い肌は柔らかく乳房形良く、腰締まり尻の膨らみは大きい。両脚がしなやかに伸びて、股間の繁みは柔らかい春の草を思わせた。
男が傍らに跪いて口移しに芳醇な液体を女に飲ませる。それは気の昂ぶりを促し苦痛を和らげる秘薬であった。
「これよりあなた様と交わります。神と感応なされましょう。」
若者もまたすべてを脱いで女に重なった。若い筋肉は逞しく柔らかく、充分に硬度をもった男の徴(しるし)を女の指が確かめた。

男と女が結合して得られるエクスタシーは神との感応と彼らは考えていた。それは神に近付く道と思われた。極まりの中で命を断たれれば神の元へ行けると信じた。若者はその高みに導くのが役目だった。彼は愛技のすべてを学んでいた。

巧みな愛撫に女のすべてが開放されていった。秘薬の効き目もあって現身(うつしみ)が夢に入っていく。ゆっくりと彼が侵入してくるのがわかった。
女の脚が男の腰に絡みつく。陽根は奥まで貫き、濡れた女陰は温かく迎え入れた。肉体のすべてが結ばれるために機能していた。陰と陽が完全に結ばれて一つになった。美しい肉体が絡み合うそれは神の交接と思えた。
女が声を上げ続けた。身体を入れ替えながら幾つもの形で交わった。やがて女が一段と大きな叫びを上げて気を失った。
若者がナイフをとって女の股間を抉る。女はまだ若者の男根に貫かれていると思って歓喜の叫びを上げた。女陰は奥から抉り取られて皿に盛られた。秘薬の効果で女は苦しみを感じなかった。胸を裂くとまだ心臓が鼓動を続けている。
「神の元へ。」
彼が心臓を取り出すと彼女は動かなくなった。

「あの若者の手並みは見事だな。」
「ここまで仕込むのに数十人の女を死なせました。」
王様の側で神官が答えた。
「この後、自らの手で陰茎を切り取って祭壇に供え、華々しく自決するように命じております。」
「そのようなことができるのか。」
「あの秘薬を飲めば・・・。」
男は萎えず、傷ついても痛みを感じぬと彼は説明した。

若者は切り取った女の首を上段に置き、取り出した心臓と抉り取った陰部を祭壇に供えた。
ナイフを握って片膝立ちになる。股間から見事に屹立している自分の陰茎と陰嚢を切り取り女陰の横に供えた。周囲の縮れ毛と共に大きく切り取られた二つの性器はまだ息づいているように見えた。ヴァギナは淫水を吐き続けペニスは萎えなかった。

彼は満足そうな笑みを浮かべてゆっくりと腹を撫ぜた。左脇から臍の下辺りを大きく切った。筋肉の盛り上がった腹が割かれてはらわたが覗く。胸元から股間まで切り裂くと十字に腹が割れて臓腑のすべてが溢れ出た。さすがに苦痛に顔を歪める。
「神の元へ・・・。」
彼はまだ死ねなかった。自分の胸を切り開いて、痙攣しながらゆっくりと刃を心臓に食い込ませた。

「お気に召しましたか。」
「気に入った。毎年この日を生贄の日にする。」
「祭礼の日にするのでございますな。」
「形ばかりでは神をたばかることになる。美しい生贄を毎年用意せねばならぬ。」
「それは神もお喜びになりましょう。」
また多くの若者に死んでもらわねばならぬと神官は思った。美しい女と精強く逞しい若者をまた探さねばならぬ。若者を仕込むのに何十人何百人もの女に死んでもらわねばなるまい。
神官は祭壇の前に進んで、切り取った若者の首を供えた。その時、供えられていた男根が宙に大きな弧を描いて何度も白濁した精を吐いた。

           了
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by kikuryouran | 2008-03-06 10:49 | 生贄 | Comments(0)