愛と死の妄想 悲壮耽美な情景  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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打ち首

牢屋敷の中には首打ち場が設けられていた。穴が掘られてその前に座らされる。襟をはだけて肩口まで首を露わにされ、両肩を押さえつけられると首が穴の上に突き出される。首打ち人が打ちおろすと首が前の穴に転がり落ち、噴き出す血が止むまで両肩を抑えて血を穴に落とした。
「暴れるんじゃねぇぜ、暴れた奴は生き地獄だ。この前なんざぁ、首をすくめて頭をぱっくり割られてよ、斬る方も慌てたんだろう、肩といわず頭といわず斬り刻まれて無残なもんだったぜ。お役人も腕の確かな人ばかりじゃねぇというわけさ。覚悟を決めて首を伸ばしてさえいりゃぁ、女の細首、ほんの一瞬で首は落ちて楽になる。」
男は牢格子の外から翌日の心得を話し聞かせた。
「しかし、お前ぇのようにいい女がお仕置きってのもめったにあるもんじゃねぇ。今夜はどうせ眠れめぇ。俺達に功徳をほどこしちゃどうだ。土壇場じゃ俺達のやり様一つで、斬りやすいようにもできるんだぜ。」
「そうかい、私も男とはご無沙汰で体が疼いてたとこさ。娑婆にいた頃なら、お前らなんか指一本も触れられない上玉だよ。今夜にでも忍んでくるんだね。」
女は挑むように睨み返した。

翌日、女が引き出される。土壇場に座らされて縄を解かれた。
「いいか、俺達が両方から押さえつけたら尻を高く上げるんだぜ。そうすりゃ首が前に伸びて斬りやすくなる。」
二人の男が両肩を押さえつけて背中まで剥くと、背中一杯に牡丹の刺青が彫られていた。
「いい眺めだろうよ、男の血を吸って咲いた花さ。きれいに散らしておくれな。」
女が可笑しそうに笑った。
伸びた細首が見事に落ちて、押さえつけていた体が艶かしく痙攣しながら血を噴き出させた。裸にすると、血を失った白い肌に真っ赤な花が美しかった。
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by kikuryouran | 2006-12-12 01:39 | 処刑 | Comments(0)