愛と死の妄想 悲壮耽美な情景  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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磔柱


秋の空は高く晴れて、磔柱の上から見る景色は意外と心地よいものだった。
目の高さは地面から十四五尺余り、竹矢来の向こうに遠くの山並みが見渡せた。
両手両脚を広げて括られ、薄い獄衣は恥部も乳房も隠さなかった。
私のすべてが自然に開放されて、風が優しく通り過ぎてゆく。
長い槍が私の目の前で交差されて白く輝いた。
脇腹から入った光が、私の臓腑を切り裂いて肩に抜けた。

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by kikuryouran | 2015-08-24 12:28 | 処刑 | Comments(0)