愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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違約の追い腹

股間を覆う締め込み真新しい白晒六尺だけの姿、肌隠すところなく亨之介は切腹の座に着いた。脇差の鞘を払えば冷たく光る刀身尺三寸。ゆっくりと刃先三寸余りも残して懐紙に巻き込む。鍛えられた男の身体は美しかった。女とも見まがうばかり白い肌ながら、肩幅広く盛り上がり、胸板は厚く逞しい。両膝立ちに伸び上がると、浮かした尻は締り、せり出す腹は肉筋見事に浮き出している。下腹撫で揉み六尺深く押し下げる。濃いくさむらがのぞき、白い股間のふくらみが緩んで、内から突き上げられているのがわかった。
後ろで介錯の太刀が鞘ばしる。
「宜しく頼む。できれば声をかけるまで待ってくれ。」
「存分にするがいい。俺が確かに見届ける。」
張り詰めた空気の中で、腹を見下ろす目が険しくなり、腹筋固く締め、大きく息を吸いながら腹をせり出した。
「きぇぇぃっ!」
刃先きらめかせ、悲鳴に似た気合を上げて叩きつける刃。全身の筋肉が震えて汗が噴き出す。
「うむうううう、あうううう・・・。」
二寸ばかりも埋もれた刃、左手添えて握り直し、震えながら引き回せば、白い下帯六尺がみるみる赤く染まっていく。臍の下辺りまで腹の筋割かれ、傷口開いて臓腑はらわたがあらわれんと覗き始める。目は血走り、歯をくいしばるも間断なく漏れる呻き。
「うぐううう、うぐぐうううう・・・。」
まだ討つな、右脇までも切り裂いてと言おうとした時、首に激痛を感じた。振り返ろうとして、奇妙な角度で自分の首に振り下ろされた介錯の太刀を見ながら暗闇に包まれた。
血刀を下げて、俺は血まみれに横たわる亨之介を見下ろしていた。
「最初で最後、お前との約束を破ってしまった。お前が苦しむのをあれ以上は見ていられなかった。」
乱れた死に姿を整えて、俺は吼えるような泣き声を上げていた。

亨之介が転がるように訪れたのは深更ふた刻ほども前。衣服は血に汚れて、ただならぬ気配が感じられた。言葉のはずみ意地ずくから人を殺め、逃れる心算は無いが、最期はせめて武士らしく腹を切りたいと彼は言った。
幼い頃からの一本気な性格、太平の世は生きにくかったのかもしれない。武辺を是としてはばからぬこの男には、ふさわしい死に場所かもしれぬと思った。
亨之介は井戸端で血に汚れた衣服を脱ぎ捨て、何杯も水をかぶった。まだ早春の朝まだき、逞しい体から湯気が立ち昇る。初めて人を殺め、これから腹切る気のたかぶりで、股間の繁みから肉棒がそそり立っていた。俺は思わず後ろから抱き締め、猛り立つ熱い命を握り締めた。抗いもせず首だけで振り向き、しばらく二人は見詰めあっていた。
「キョウよ、言い出せなかったが、俺はお前を懸想していた。」
「知っていたよ、俺も死ぬると覚悟して、お前の顔しか浮かばなかった。」
亨之介は後ろ手に俺の腰を抱き寄せた。

死出の下帯を締めてやりながら、「一緒に逝かせてくれ。」と言ったがお前は許してくれなかった。お前のいない世なら俺も生きていたくはない。やはりこの場で腹を切ろう。お前が許してくれなくても、側に居られるなら俺はどんな罰も受けて悔いぬ。お前の血を吸ったこの刀で、俺は今腹を切る。
帯を解き落として立ったまま前をはだけた。刀身中程を袖に巻き込み、逆立てて下腹にあてがう。見下ろすと、愛しい男が切腹遂げて前に屈み込んでいる。逞しくも美しい背が誘っているように思え、血に染まる締め込み際が乱れて悩ましかった。
「キョウよ、今参る。待っていてくれ。」
身体を刃先に預けた。激痛が全身を走る。お前と同じ苦痛ならこれも甘美と思えて、ぐぐぐっと力を込める。下帯を撥ねだした男根がお前の身体に俺の精を降りそそいだ。背までも切っ先突き通して、重なるように俺は崩れた。お前の笑う顔があった。やはり待っていてくれたのか。意識が消えるまで、俺はお前に抱かれる夢を見続けていた。
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# by kikuryouran | 2006-02-09 14:34 | 男色衆道 | Comments(0)
「先程殿様ご逝去。ご存知の通り衆道ご寵愛を賜りし身でございますれば、殉死仕ります。我が遺髪なりともお棺にお納め下されば幸せこれに過ぎるはございませぬ。」
殿ご寵愛の側小姓、衣服改める間も置かず、別間に下って諸肌脱ぐ。すでに下着は覚悟がしのばれる死に装束。立ち会うたのは藩目付け役、小姓寵愛を心得た者であった。
「殉死と言われれば止めも出来ぬ。悪しゅうは致さぬ、見事に義理を立てられて心遺し無く逝かれよ。」
城中知らぬ者なき美童、顔形涼しく身のこなし隙無く、想いをかける男女多くを数えると聞く。所作に迷い無く、落ち着いた様子で脇差抜いて刃先三寸ほども残して懐紙に包む。武に鍛えて脂肉つかず、まだ幼さを残す骨立ち、女とも見まがうほどの雪の肌。
袴腰紐解き緩め、細腰下尻際までも押し下げれば、下草繁みも覗くほど。瞑目して、指先肌を慰むように胸元から撫で下げ下腹揉みしだく。すでに想いは蓮の台(うてな)か夢見るごとく。歳は十六と聞くが、女には望めぬ色香漂い、殿御寵愛もさぞやと頷(うなず)かれる。
余の人は知らず、見下ろせば殿に寵愛受けた肌、微かに残る愛咬の痕。しのばれる女も及ばぬ閨の交情、後門の分け入られるを思い出し、陰茎猛り始めて下帯を衝く恋情の兆し。今生は短き縁、紅顔は久しからず。悔いなくも老いずや逝かん。義は知らず忠も思わず。我が殿のお情けに殉じて、今腹を割く黄泉への旅立ち。愛しきや厚きお胸に擁(いだ)かれてお精を受け、我が精をお受けなされて、身分は知らず永久の褥(しとね)に。死ぬるを怖れず、すでに夢見の床の中。
想いを振り切るように伸び上がり、腰持ち上げて突き立てる刃、腰に広がる激痛は身を捧げた初会の夜を思い出させた。
「義理にては・・・ございませぬ・・・。殿を、殿をお慕い申して・・・。」
あとはもう言葉にはならなかった。
「うむううう・・・むうううう・・・。」
喘ぎと呻き、胸元固く肉を震わせ、引き締まった下腹臍の下を切り割いてゆく。苦痛に歪む美童の顔は、髪の乱れて艶かしく、悶えくねる腰尻から淫靡の気が立ち昇る。
「お若いに見事な腹。すでに心中(しんちゅう)見え申した。介錯仕ろう。」
「ご無用に・・ご無用に・・・。」
すでに刃は半ばまでも届き、切り口開いて臓腑覗き、膝間は血に濡れている。右脇までも切り割き抜き出した刃、汗に濡れる胸元にあてがい、前に倒れ伏せば、ズブズブッと心の臓を貫き刃先は背までも通る。血の海に屈み伏し背を震わせて呻きが途絶えた。
遺骸清めるために衣服脱がせ、血にまみれた下帯布を取り去ると、血に濡れた見事な男根が屹立して天を指し、未だ想いを遂げぬごとく。
「殿に抱かれる夢を見ながら腹切ったか。介錯を断ったのはそれゆえであったのか。まさしく義理ゆえにはあらず、情の縁(えにし)に殉じた腹でござったな。よほどに熱く情を交わされたような。」
哀れや心残しなくと手を添えてしごけば、赤き血の海に白き精が噴き散った。かほどに想いを込めての殉死は知らず。伝え聞いた者は、男女の別なく皆涙を流したという。
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# by kikuryouran | 2006-02-05 13:47 | 男色衆道 | Comments(0)

せせらぎ

「私にはもう帰るところはないのですね。」
見晴らしのいい山の中腹に佇んで、男と女は何気ないように話していた。春の日は穏やかに二人を包んでいる。
「ここまで帰ってきたのに悔しいこと。」
「俺はお前を斬りたくはない。逃げてはどうだ。」
「それではあなたまで戻れなくなりましょう。それとも一緒に逃げてくれますか。」
二人はしばらく見詰め合っていた。微笑みながら女が顔を背ける。諍う家の板ばさみから引き離された男と女、互いを縛る義理のしがらみ。一度は義理に家を捨てたが、女は情を捨てられなかった。
「もういいの。これ以上、あなたがいないところで生きていたくもないわ。ご心配なさらなくても自害いたします。首にしてお持ちなさいませ」
言いながら、女は男を見て淋しそうに微笑んだ。女が先に歩き始めて脇道に入っていくと、誘われるように男が従った。

せせらぎの音を聞きながら、川原の岩陰で女は肌を寛げた。離れて佇む男の目に、懐かしい女の肌がまぶしかった。肩から袖を滑らせると豊かな乳房までが露わとなる。
「今生にては短い縁、義理が悔しゅうございます。戻ろうと思った時から覚悟は致しておりました。苦しくとも腹して意地を立てとうございます。お恨みは申しませぬ。」
ひと時は夫と呼んだ男を女は愛しそうに見上げていた。短くもこの男との思い出だけが生きた証しであった気がした。この男に見届けられて死ぬるなら、想いを遺すこともない。身をくねらせて、女は肌に刃を突き立てた。柔肌に血が滴る。苦しげに腹を割きながら、女は男から目を離さなかった。
「うむうううう・・・、これで・・、これで・・・。」
これでいいのね、これでもうあなたと引き離される事はないのねと言いたかったが、言葉にはならなかった。流れ出す血が力を奪っていく。お願い、あなたの手でと思いながら短刀を投げ出し目を瞑る。痺れるような痛みの中で夢を見たような。
懐かしい温もりに包まれて目を開けると、いつか男の胸に抱き締められている。
「許せ、わしが意気地がないばかりに・・・。」
唇を求めて腕にすがる。女が男の名前を呼ぶのを聞きながら、男が女の胸を貫いた。男が悲痛な声で名を呼ぶのを聞いて、救われた気持ちで女は暗闇に落ちていった。
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# by kikuryouran | 2006-02-03 23:45 | 女腹切り情景 | Comments(0)
不義の証拠をつきつけられて、女は観念した。
「いかにも不義を犯しました。言い訳とてもはいたしませぬ。どのようにもお仕置きなさいませ。」
夫から目を逸らさず、女は潔くも凛とした声で言い放った。しばらく二人は無言のままで睨み合う。
「すでに人の口に立った上は庇いもならぬ。これ以上の恥を晒すな。舅殿にはすでにご承知、腹切らせて下されと申された。死んで詫びよ。」
男の声は怒りと悔しさに震えていた。
「切腹せよと申されますのか。女に腹を切らせてお気が済むならお望みのままに。」

すべては自分の愚かさゆえ。かの男の顔が浮かんですぐに消えた。夫に見守られながら帯を解く。見えはよくも命を賭けるほどの男でなかったのは承知の上。ただ淋しかったと言ってこの男は納得するのだろうか。ひと時は仲睦まじい夫婦であった。夫としては悪い男ではなかった。ただ、あまりに女の気持ちに疎かった。いま少し夫と情を交わせたなら、不義不倫に身を焦がす事もなかったろう。女とても、身も心も夫に捧げて幸せを願っていた。『許して』と思いながらも口は裏腹、愚かは承知で詫びの言葉を言えなかった。妻の心を知るはずもなく、夫は身じろぎせずに見詰めている。

強情な女よ。泣いて詫びれば致しようもあるに。本当に腹を切ろうというのか。平然と腹切る支度をする妻を見ながら、男は妻との閨を思い出していた。押し開いた前肌、小ぶりながらも手に馴染んだ柔肌は男を誘っているようにも思え、妻への愛しさを思い出して、男は止めたい衝動と闘っていた。先夜の交わりで乱れた声は偽りであったのか。かの男にもこの肌をなぶられて、よがり声を上げていたかと思うと、また憎しみがこみ上げた。苦しみ悶えて死ぬがよい。愛しさが怒りに変わり、その怒りがまた残忍な思いに変わっていった。

下腹を大きく押し開いて、女は腰を持ち上げ九寸五分の刃を脇に当てた。悔いはなかった。もう生きていたくない、死にたいと思ったから不義密通を犯したのかもしれない。かの男との激しい情交だけが生きている証しのように思えてのめり込んだ。私はきっと抱き締めて欲しかっただけなのに。この男に見届けられて、腹を切れるなら本望だと思いながら手に力を込めた。痺れるような痛みが腹全体に広がる。腰を揺らしながらゆっくりと切り割いてゆく。死ぬるとは、これほどのたわいない痛みであったのかと、切り割きながら笑みが漏れた。

女が刃を突き立てる。一瞬男を睨んだようにみえたが、もう腹を切る手を弛めなかった。
腰を揺らせてゆっくりと運ぶ手の後から血が噴いて滴り始める。眉根寄せ、噛み締めた唇から漏れるのは呻きとも喘ぎとも。力を込めて震える肩先に合わせて乳房が揺れた。
「あううう・・・むむむむ・・・。」
浮かした腰が痙攣して、悶え苦しむ女体が妖艶に悶えくねった。苦痛堪えて歪む細面、雪の肌いよいよ白く、掻き切る細腰臍の下辺り。
「うむううう・・・。」
またひと掻き力を込めて、ひときわ苦しげな声が漏れた。

「たか・・・。」
男が絞り出すような声で妻の名を呼んだ。女が顔を上げて夫の方を見る。
「だんな・・さま・・・。」
見交わす目に想いがこもっていた。
「もうしわけ・・も・・なく・・・。」
女が苦しい息の下で切なげにも詫びの言葉を口にした。それだけでもう充分に心が通うた。すでに右脇までも切り割いて、女の腹は血にまみれていた。
「もうよい。楽にしてやろうぞ。」
脇差抜いてにじり寄り、抱き寄せて胸の谷間に刃を当てる。女の見上げた顔には安堵の色が浮かんで、胸にすがりつき身体を預けた。抱く手に女の震えが伝わりまた愛しさがこみ上げる。男は唇を寄せながら胸に刃を突き通した。死ぬる間際の痙攣に、男は思わず内腿に熱い精を吐いていた。

涙を流しながら、男は冷たくなっていく妻を長い間抱き締めていた。女の死に顔を見ながら、男は妻の哀しみを知らされた気がした。もはや憎しみは消えて、男の心には女への愛惜の気持ちばかりが満たされ、外聞だけをはばかって、妻をみすみす死なせた自分の愚かさが許せなかった。やがて夜が明けようとする頃、男は女の胸から抜き出した刃を己の腹に突き立てた。ゆっくりと引き回しながら女の名を呼んだ。
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# by kikuryouran | 2006-01-09 00:51 | 女腹切り情景 | Comments(0)

義姉弟切腹心中

「私が見届けましょうゆえ、さあ、男らしく切腹を。」
「義姉上、最後のお情け有難うございました。」
会釈をして京之助は前を寛げた。十六ばかり、まだ若衆髷の身で潔くも開いた内肌は逞しくも白く柔らかい。幼さを残すほどの弾力が、まだ私の肌に残っている。
呻きながら、浅くも下腹臍の下辺りを一文字に切り割けば、白い下帯がみるみる血に染まっていった。名残惜しげに私を見ながら、胸にあてた切腹刀に身を預けて前に屈むと、幾度も痙攣して若者は見事に切腹を遂げた。
厠に立つと、内腿に精が伝って最後の交わりを思い出させた。死に化粧を確かめて部屋に戻る。座を占めてしばらく若者の死に姿を眺めていた。
「過ちからのそなたの不始末、逃れさせるは容易いが。若年なれど武士、死んで詫びねば義理が立たぬ。無情な義姉と恨むがよい。そなた一人を死なせては、私とて黄泉の旦那様に言い訳も立たぬ。最後に情を交わしたのも、私とても腹切る覚悟の上。」
前を押し開いて探ると肌が火照り始める。夫と死別して身を持て余した夜の床、いつか覚えた一人慰めを思い出す。懐剣は九寸五分、手に重く冷たい光を放っている。男根のごとく、叢(くさむら)に突き立てたい衝動に捕らえられて笑みがこぼれた。
今が死に時、女が家に殉じ果てたと人は言おうが、媚びるには誇りが許さず淫情持て余しての切腹自害と知るは我が身のみ。
刃先に身体を預けて、ゆっくりと腹に突き立てる。思わず漏れる呻き声。下腹の中程までも男根に貫かれて、よがる自分の声を思い出した。痺れる痛みが腰を覆い血が逆巻いた。淫ら水と溢れ出す血が股間を濡らすのを感じながら、ゆっくりと腹を切る。中程まで切って刃に身体を預けて屈む。ズブズブと刃は女壺を切り裂いて腰までも届いていた。激痛の後に歓喜がきた。そのままゆっくりと意識が遠ざかっていった。
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# by kikuryouran | 2006-01-05 22:38 | 心中情死 | Comments(0)