愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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終戦記念日

今年もまた8月15日がやってくる。
あの日、軍人であった私の祖父が自決して国に殉じ、祖母は夫に殉じて自害した。
その時十五歳だった母は、気丈にも二人の最期を見届けた。
毎年この日が来ると、彼女はその時の様子を今も語り続ける。
祖父は見事な切腹、祖母は懐剣で胸を突いて死にきれず、母が介錯したという。
今年もまたあの日がやってくる。

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by kikuryouran | 2015-08-13 17:46 | 男のharakiri | Comments(0)

性の介護

彼はもう何度目かの入院で、看護婦の私とは顔なじみだった。
まだ二十歳を過ぎたばかりだが、先天性の難病だと聞いていた。
ある夜、私は彼が自慰をしようとしているのに気が付いた。
若い男性には珍しいことではなかった。
性の介護は禁止されていたが、私はその時彼に手を貸した。
翌日の朝、彼は明るい顔で私にありがとうと言ってくれた。

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by kikuryouran | 2015-08-13 04:51 | 平成夢譚 | Comments(0)

太い腕

つまらない痴話喧嘩でも、私は彼を許せなかった。
トオルは意気地がなくて頼りなくて、それでも女より男の方が偉いと思っている。
公園のベンチで帰りたくないなぁと思っていると、彼が迎えに来るのが見えた。
彼の身体は見かけより逞しくて、愛し合う時の彼を私は思い出した。
「ラーメンでも食べに行こうぜ。」と彼が言った。
私は仕方ないなというように立って、彼の太い腕に絡みついた。

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by kikuryouran | 2015-08-12 22:16 | 平成夢譚 | Comments(0)

風俗の女

その客は、身体を震わせながら私の中で欲情を吐き出した。
「もう上がるから、お茶でも奢ってよ。」と私が誘った
待っていた彼は五十を越えているだろうか、それほどお金もないようだけど、私はそれでよかった。
私の齢になると、若い男やお金がある客はまず続かない、こんな客がちょうどいい。
月に一、二度指名してくれるぐらいの客を、私は何人ももってここまでやってきた。
いろいろあったけど、私は今の生活が結構性にあっている。

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by kikuryouran | 2015-08-12 03:39 | 平成夢譚 | Comments(0)

殉葬


「私はお前を買ったんだよ、魂までもね。」
女は若者に全てを脱ぐように命令した。
厚い胸、引き締まった腰と尻、股間の繁みに男の徴が顔を覗かせている。
「お前は殉葬という言葉を知っているかい。」
女はもうすぐ死ななければならなかった。
彼女は自分に殉死させるために、その若者を買ったのだった。

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by kikuryouran | 2015-08-11 02:34 | 美しい少年 | Comments(0)

切腹前夜


男は翌日死ぬことが決まっていた。
わしが死んだらお前はどうすると訊かれて、妻が再婚いたしますと応えた。
「他の男にやりとうなければ、その手で殺して逝かれませ。」
女はからかい挑むように言って背を向けた。
男はその場で女を殺したい衝動と闘っていた。
その時女は、男の手で殺されることを願った。

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by kikuryouran | 2015-08-10 08:33 | 男のharakiri | Comments(0)

美しい死体

検死台に横たわっているのは、若く美しい女だった。
外傷はなく、面長で整った顔立ちに苦しんだ表情は見えなかった。
形良い乳房に腰は引き締まり、脚は少し開いて濃い叢を覗かせている。
腹部を切り開き女陰を調べ、彼女が自死であったことを確かめた。
「俺はこれほど美しい死体を見たことがない。」
検死官はうっとりとしばらく見とれていた。

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by kikuryouran | 2015-08-09 05:42 | 平成夢譚 | Comments(0)

女の先腹

女は名残惜しげに男を送り出した。
男は立派に本懐を遂げ、覚悟の通り死罪を受けた。
磔柱の上で、前夜女が自害したと男は教えられた。
「女ながらも見事な切腹であった、そなたを待っていよう。」
「抱き心地は良いが気の強い女、次の世でも俺は頭が上がるまい。」
女の身体を思い出して、男は満足気に微笑んだ。

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by kikuryouran | 2015-08-08 09:24 | 処刑 | Comments(0)

火刑


密通を犯した男女は、生きたまま焼かれることになっていた。
火刑柱に二人は裸で背中合わせに括られる。
死を前にした昂ぶりで、男は勃起して萎えなかった。
女は恐怖で失禁の淫水を内股に伝い滴らせた。
火をかけられた瞬間、二人は一つの火柱となって一気に燃え上がる。
その広場では、毎日のように不義者たちが処刑された。

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by kikuryouran | 2015-08-07 04:42 | 処刑 | Comments(0)

情事の始末


愛しているわと叫びながら、女は男の身体を刺し続けた。
緊張の糸が切れて女は気を失い、気がつくと男は血まみれでもう動かなかった。
返り血を洗い流して、強い酒を飲みながら死んだ男をしばらく眺めていた。
大した男でもなかったけれど、あんな別れ方は女のプライドが許さなかった。
逃げる心算も自首する心算もなかった。
下着姿で、女は短刀を自分のお腹に突き立てた。

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by kikuryouran | 2015-08-05 18:08 | 心中情死 | Comments(0)