愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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女刺客の自害

周囲を囲まれて、刺客の女がその場に座り込んだ。
「武士の情け、お願いできましょうか。」短刀を手に腹を寛げて女が言った。
介錯の依頼だとわかる。
「拙者がお引き受け致そう。」と一人の武士が後ろに立つ。
下腹ゆっくりと掻き切る女の首が震えていた。
中程まで切って息を整えようとした一瞬、太刀一閃して首が落ちた。

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by kikuryouran | 2015-08-31 00:28 | 女腹切り情景 | Comments(0)

風俗女の憂鬱


「今日はあまり持ってないんだ」と彼は脱ぎながら言った。
少しまけてやると彼は「悪いね」と言いながらいつものように横になった。
毎日何人もの男が私の中で憂さを吐き出していく。
その度に自分の中の何かが壊れていく気がした。
客に抱かれながら、最近亭主とはやっていないなとふと思った。
この仕事もそろそろ辞めたくなってきた。

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by kikuryouran | 2015-08-30 01:54 | 平成夢譚 | Comments(0)

安らかな時間


彼は若い女の首に手をかけて絞め続けた。
冷静になった彼の前に、裸の女が横たわっていた。
結局彼に残ったのはその美しい死体だけだった。
夜が明けるまでの数時間、彼女を見てぼんやりと過ごした。
それは彼の人生で、最も安らかな時間に思えた。
彼は律儀に服装を整えて、三十メートル下の道路にダイブした。

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by kikuryouran | 2015-08-29 03:10 | 心中情死 | Comments(0)

心中未遂


「苦しませないでね。」と言いながら、睡眠薬で彼女は眠りに落ちた。
美しい寝顔は心中をためらわせた。
気が付くと俺は病院のベッドに寝ていた。
彼女が覗き込んで、「一人で死のうとしたのね。」と言った。
「君を殺せなかった。」と俺は目を逸らせた。
「私、やっぱり死にたくない。」と彼女は俺の手を握った。

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by kikuryouran | 2015-08-28 11:56 | 心中情死 | Comments(0)

馴染んだ身体


十年ぶりの再会でも、身体は互いのツボを憶えていた。
彼は迷わず私を探り当て、私は次の動きをわかっていた。
頂きまでの懐かしい景色を、二人は共に登り詰めた。
空白の時間は一気に埋められて、もう馴染んだ身体になっていた。
「また会えるかしら」と見上げながら私は言った。
彼は言葉を遮るように唇を重ねてきた。

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by kikuryouran | 2015-08-28 01:41 | 平成夢譚 | Comments(0)

私刑(リンチ)


祖国を裏切った報いは、町の広場で私刑を受けることだった。
みんなの前で裸にされ、首にロープをかけられた。
自分がやったことは、殺されても仕方がない事だと私だってわかっている。
小さい町だから、馴染みの顔がいくつも見られた。
男たちは好奇の目で見上げている。
私はわざと脚を開いて、草叢の中の秘密を見せてやった。

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by kikuryouran | 2015-08-27 12:48 | 処刑 | Comments(0)

若い男


私の中で果てたばかりの男が、もう硬度をもって侵入してきた。
若さとは涸れることのない泉だった。
細い身体のどこにこんなエネルギーがあるのかと思いながら、私は身体を委ねている。
粗削りな愛技が若者らしかった。
また気が狂いそうな頂きが見え始めた。
先にどんな破滅が待っていようと、私はもう若い男が必要な身体になっていた。

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by kikuryouran | 2015-08-27 06:05 | 平成夢譚 | Comments(0)

男の臭い

狭い部屋に母子二人の生活では、互いに肌は隠せなかった。
彼が性に目覚め始めたのは、女として気がついていた。
高校生になった彼が、亡くなった父親に不思議なほど似てきた。
目も鼻もと彼を見ながら、きっとあそこもとつい思ってしまう。
彼が撒き散らす懐かしい男の臭いが、私に女であることを思い出させた。
最近私は、自慰をする回数が増えていた。

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by kikuryouran | 2015-08-26 13:08 | 平成夢譚 | Comments(0)

悋気の殺し


五十年以上連れ添った妻が、寝ている夫を刺し殺した。
「私が夫を殺した理由は、あの人が昔の女の名前を寝言で言ったからです。」
取り調べられて、八十を過ぎた女は悪びれる事もなく言った。
過去の浮気相手の名前を次々とあげて、どんなに酷い男だったかと彼女は訴えた。
「ご主人はよほど女性にもてたんですね。」と、取り調べる刑事が言った。
女は夫がどれほどいい男だったかと、自慢げに話し始めて止まらなかった。

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by kikuryouran | 2015-08-26 00:15 | 平成夢譚 | Comments(0)

筆おろしの女


彼は最初、不安気に私の中に入ってきた。
二度目はもう迷わずに私を犯し始める。
彼はまだ自分の本能をコントロールできなかった。
私は彼の荒れ狂う欲情を優しく受け止めてやった。
何人もの男を知っている私にも、それは新鮮な感動だった。
お筆をおろしてあげれば、少年が男に脱皮する瞬間に立ち合うことができる。

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by kikuryouran | 2015-08-25 17:21 | 平成夢譚 | Comments(0)