愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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不義の始末


女は三十路、若者はまだ二十歳前だった。
この美しい若者が本気で自分に恋をしたとは、彼女はまだ信じられなかった
「あなたまで死ぬことはないのよ。」
その言葉は最後に彼を試したのかもしれない。
それでも彼は見事に腹を割き、立派に不義の始末をつけた。
女は男を見届けて、満足そうに自分も腹を切った。

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by kikuryouran | 2015-07-31 14:00 | 心中情死 | Comments(0)

人柱


人柱は普請奉行の妻、生きたまま箱に入れられ深い穴におろされた。
「息が続く限り、お城の安寧を祈り続けよ。」
それが夫の命令だった。
彼はそこに桜を植え、お城が完成するとそこで割腹してその役目を終えた。
城主は彼をその根元に葬り、その桜を夫婦桜と名付けた。
桜は二人の血を吸って成長し、毎年美しい花を咲かせた。

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by kikuryouran | 2015-07-30 10:30 | 生贄 | Comments(0)

初陣の契り

若者たちは初陣だった。
「恥ずかしいが、俺は怖い。」
「死ぬ時は一緒だ。」
励ますように抱くと、戦いを前にした昂揚で互いに勃っているのがわかる。
「俺は明日死ぬかもしれない。」
死の予感が、男同士の慰め合いを駆り立てた。

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by kikuryouran | 2015-07-30 01:17 | 同性愛 | Comments(0)

雨乞いの生贄


山の湖畔にある社に、雨乞いのための生贄を捧げることになった。
生贄は神に仕える巫女の中から選ばれた。
「この身を神に捧げられるなら、嬉しゅうございます。」
選ばれた女はその役目を有難く受けた。
裸身で横たわる聖女を、現れた大蛇がひと呑みにして湖に消えた。
翌日の朝から雨が降り、毎年巫女の生贄を供える風習ができたという。

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by kikuryouran | 2015-07-29 00:44 | 生贄 | Comments(0)

破瓜の血

彼は浅く挿入して、私を見下ろしている。
まだ固い乳房を愛撫されて私が彼を見上げた瞬間、彼は一気に深く突き入れた。
鋭い痛みが走って、私は少女から女になったことを覚った。
私はじっと命が注ぎ込まれるのを待った。
彼が逝って、私は抱き締めて感謝の気持ちを伝えた。
破瓜の血は彼の精水と混じり合って美しい桃色をしていた。

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by kikuryouran | 2015-07-28 02:01 | 平成夢譚 | Comments(0)

小姓殉死

齢は三十前の若さ、青年大名らしく潔い切腹の決断だった。
「共に死ぬるか。」
後ろに控える側小姓に声をかける。
喜一郎はまだ十四才、今日が初の出仕であった。
「お供仕ります。」
彼は主君と共に死ねる幸運に感謝した。

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by kikuryouran | 2015-07-26 21:50 | 美しい少年 | Comments(0)

側室の殉死


藩主が亡くなると、側室たちは出家して菩提を弔わねばならなかった。
「妾(わらわ)は殉死します。」
死ぬまで寺に籠るより、彼女はいっそ最期を飾りたいと思った。
女でも殉死となれば切腹が定法、見事に腹を切り、女は藩主の傍らに葬られた。
殉死は公儀のご法度ながら、女は構い無しの御沙汰が下った。
それからは、藩主の側室は殉死することになった。

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by kikuryouran | 2015-07-26 01:45 | 女腹切り情景 | Comments(0)

老人の未練


猪狩将監五十才、島田嘉介十九才、二人は並んで殉死の席に着いた。
「将監様はそのお歳なれば、世の春秋を満喫され、想い遺しはございますまい。」
「嘉介殿には、まだ春秋を知らぬゆえ、一途に死ねましょう。」
若くして死ぬ幸せは、失うものが少ないことだ。
若者は潔く死ねるが、老人はただ運命を受け入れて死ぬだけである。
老人がこの世に残す未練を、彼は理解することができない。

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by kikuryouran | 2015-07-25 11:16 | 男のharakiri | Comments(0)

別れる儀式


メール一本で別れようなんて許せなかった。
別れる儀式をしましょうと、彼を私の部屋に誘った。
最後の情交をしながら、私は細身の包丁を握って身体ごと彼に覆いかぶさった。
包丁は彼の背中迄簡単に突き通って、血まみれになりながら私は腰を振り続けた。
半日ほど彼の死体と共に過ごして、私は警察を呼んだ。
「これは別れる儀式なんです、彼がこうしろと言ったんです。」と私は呟き続けた。

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by kikuryouran | 2015-07-25 01:51 | 心中情死 | Comments(0)

ギロチンのドレス


奥さまは、広場でギロチンにかけられます。」
貴婦人は牢の中でもメイドが世話をしていた。
「処刑の時はどんなお服がいいかしら。」
彼女は真っ白なドレスを選んだ。
「首を切られた身体に、真っ赤な血がきっと映えるわ。」
自分では見られないのが残念ねと、彼女はメイドに笑いかけた。

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by kikuryouran | 2015-07-24 03:18 | 処刑 | Comments(0)