愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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エロスとタナトス

生と死の精霊が宿りて陶酔極まる。
受け継ぎし血の伝承。
苦痛と快楽の狭間で白く燃焼する生の美しき炎の幻想。
誇り高く死に臨めば血が咆哮する。

沐浴斎戒して大鏡の前に立つ。
肌衰えてもはや惜しからぬ肉塊。
我が性に指を添えて血の導きに身を委ねる。
生極まりて死の境地に遊ぶ妄想の狂気。

切腹は美しき死の儀式。
我が腹を割き想いを遂げる喜び。
甘美なる痛みを噛み締めて美しく滅ぶ。
赤き血が肌を伝い、美しく悶える。

想い偽らず今まさに愛に殉ず。
狂乱の性(さが)は死との境にあり。
苦悶の果てに我は美しく逝く。
我が同胞(はらから)よ、見届けて共に慰めん。


恥ずかしながら、今宵は私も自らを慰めましょう。
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by kikuryouran | 2012-12-27 05:04 | 平成夢譚 | Comments(9)