愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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宗室の娘

既に前日、前触れの使いが来ていた。関白秀吉の使者は訪れるとそのまま茶室に案内された。手入れの行き届いた庭を抜けて茶室がある。にじり口から入ると畳三枚の広さ。亭主が無言のままに礼をして茶の支度を始めた。何気なく見えながらも、さすがに手捌きに無駄がない。静けさの中で池に注ぐ水の音が微かに聞こえる。茶筅のリズミカルな音が心地良く聞こえて、凛と張った空気が心地良かった。差し出された茶の甘くほろ苦い絶妙の味が体中に広がるように思えた。
「さすがに見事なお点前、感服仕りました。」
「掛け軸の良いものが見当たらず、花一輪散ってお目を汚します。」
亭主が傍らの障子を開けると客の位置から庭が覗けた。女が一人控えている。客に目で挨拶をすると、座ったまま帯を解いて腰まで脱ぎ落とした。肌の色白く、痩せすぎず肉つきすぎず、女らしい程良い柔らかさと見える。胸の乳房は固さを感じさせながら豊かに膨らみ、桃色の果実が頂きに色を添えた。
「これは美しい女じゃな。」
使者の言葉にも、亭主は目を瞑ったまま黙って身動きもしない。客は女から目を離せなかった。女が膝を割りしばらく腹を揉み撫ぜ、傍らの懐剣を抜くと細い腰に突き立てた。全てが流れるような手順で運ばれていく。下腹横に切り割くと、白い肌にすだれのごとく血が垂れ、腰に纏めた白衣が赤く染まっていった。全身が悩ましくも震え痙攣し、右の脇まで切ると懐剣抜き出し、ゆっくりと胸元乳房の下に突き立てた。苦痛に喘ぐ声が聞こえた気がしたが全てが静寂のまま進められ、女が前に伏すと亭主が黙って障子を閉めた。
「何ぞ不始末を犯した咎者でござるか。」
「某(それがし)が娘でござる。お目を汚すものとてなく、散らせ申した。関白殿へよしなにお伝え下され。」
「それでは、あれが秀吉様ご所望の娘ごか。」
「遺骸でよくばお持ちなされよ、首にして差し上げる。」
宗室は平然とそれだけ言うと部屋を出て行った。
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by kikuryouran | 2007-03-04 12:01 | 女腹切り情景 | Comments(0)