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ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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カテゴリ:女腹切り情景( 85 )

女士官切腹

「お前も軍人として、責任の取り方はわかっているわね。」
河南誠子少佐は厳しい口調で言った。
山口レイカ中尉は直立して聞いている。
女だけの部隊だった。
K国スパイの若者が、中尉に近付き情報を盗み出した。
彼女は被害者とも言えるが、機密漏洩の責任は免れない。
「自分はどのような処分もお受けする覚悟です。」
「できれば、事件を公にしたくないの。」
事件が公になれば、女性部隊の威信が傷ついてしまう。。
「軍の威信を守るために、自決してもらえるとありがたいわ。」
「それは、命令でしょうか。」
「あなたの身の処し方で、女でも軍人の覚悟はあると認めさせてやれるわ。」
少佐が諭すように言った。
中尉は、少佐の意図がやっとわかった気がした。

最近では女性士官も珍しくないが、軍の上層部にはまだ男たちの偏見がある。
『女に腹が切れるか。』
事に当たって切腹の覚悟があるか否かは、幹部士官の資質に大きな問題だとする空気があった。

「このままでは、女は認めてもらえないの。」
「私が腹を切れば変わると。」
「女でも切腹できると証明できるわ。」
しばらく沈黙の後で、中尉が最敬礼しながら言った。
「山口レイカ中尉は、機密漏洩の責任を取らせて頂きます。」
彼女は軍服の上から腹に拳を這わせた。

自室に戻って中尉は身辺の整理をした。
数通の遺書を書き、支度が済んだのはもう深夜に近かった。

彼女は、悔しいとは思わなかった。
自分が軍人になったのは、美しく死にたいと思ったからだ。
そして今、自分は最も軍人らしい最期を迎えようとしている。
これが自分に最も相応しい死に方かもしれないと思っていた。
女の覚悟を、男達に示すための先駆けとして腹を切る。
それは心地良い想像だった。

部屋はコンクリート作りで、隣室に音の漏れる心配はなかった。
軍人官舎であるこの部屋なら、血まみれになっても了とされるであろう。
最期の衣装は素肌に白の軍服を着けた。
鏡に写った姿にレイカは陶然として満足した。
「なんて美しいんでしょう。」

古来、切腹にはその方法に伝承がある。
士官学校では、自決の心得として腹の切り方を教えられた。
上着とズボンの前ボタンを外して、下腹までも露わにする。
短刀は自決用として用意していた。
刃は七寸余り、身幅狭く先鋭く手に馴染む。
腹を切るには申し分ないと思えた。
刀身に白布巻き付け、逆手に握る。
膝立ちに腰を上げて、腹を揉む。
全ての神経はこれから切り割く辺りに集められた。
処刑するのは自分、腹を割かれるのもまた自分。
それは自らの手で魂を昇華させる崇高な戦いだった。
軍人として立派に死を全うする事に精神は高揚し、もう躊躇いはなかった。

息を計って、叩きつけるように腹に突き立てる。
「ウムゥ・・・、アゥゥゥ・・・。」
一寸余りも刃先が沈んで血が滴る。
呻きを漏らし、腰を揺らしながら刃を横に引く。
「アグゥ、ウムゥゥゥ・・・。」
筋肉の全てが硬直し、震えていた。
頭の中で進軍ラッパが響き続けた。
それはまさに孤独な戦闘だった。
膝間は赤く染まり、敷き詰めた布団が血を吸っていく。
レイカは手を緩めない。
狂ったようにお腹を割き続けた。


「見事な切腹ね。」
モニターを見ながら河南少佐が呟いた。
官舎の全ての部屋に隠しカメラが仕掛けられている。
一部の幹部だけが知っている秘密だった。
そう遠くないいつか、自分もまた切腹する予感が彼女にはあった。
画面の中で、レイカが女の中心を刺し貫いている。
すでに狂艶の頂を見て、彼女の表情は穏やかな笑みさえも浮かべていた。
「美しいわ。」
それはエロスの極まりに思えた。
河南少佐は女の芯が疼き始めたのがわかる。
マグマをもう止めることはできなかった。 
思わず指が延びる。
魂は快感とシンクロして昇り詰めようとしていた。
「もうすぐよ、もうすぐ私もいくわ。」
苦痛と喜びが溶け合う死の陶酔に感応していた。
「あああっ、いい・・・。」
白い光を放って、魂が一気に弾け散った。


その半年後に、河南少佐は自決を迫られた。
彼女は拒むことなく見事な切腹を果たした。


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by kikuryouran | 2017-10-15 05:57 | 女腹切り情景 | Comments(2)

前世の記憶


古い町並みの古美術商で、私はその短刀を見つけて買った。
刃は20センチ余り、身幅は狭く美しい刃紋がある。
その刃を見ていると、なぜか懐かしい感情に心が騒いだ。
或る日、その短刀で切腹する夢を見た。
お臍の下を切り裂くと、流れる血が膝を赤く染めていく。
それが前世の記憶なのだと、私にはわかった。


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by kikuryouran | 2015-11-09 03:21 | 女腹切り情景 | Comments(8)

切腹の夢


桐子はお臍の下を横一文字に切った。
柔肌を赤い血がすだれ、腰から下を染めていく。
「ついに切った・・・。」
身体の中心が火照り、熱く濡れている。
指で一気に駆け上がり、白く光を放って魂が砕け散る。
美しく死ぬ夢を見て、自らを慰める女がいる。


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by kikuryouran | 2015-10-27 01:52 | 女腹切り情景 | Comments(2)

武門の女


城受取りの使者を案内していた侍が顔色を変えた。
「これは見苦しいものを、すぐにも取り片づけますゆえに。」
一人の女が割腹していた。
「お家に殉じると申しておりましたが。」
「さすがに武門の御家柄、見事に意地を立てられた。」
受取りの使者は、死んだ女に深々と礼をして奥に入った。


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by kikuryouran | 2015-10-23 04:31 | 女腹切り情景 | Comments(0)

抱き首

髪は御殿に結い上げて顏は面長の美形。
白単衣を腰まで脱ぐと、乳房は崩れずまだ固さを残している。
脂肉少なく引き締まり、女ながらも武に鍛えられた身体とわかる。
悶えながらも一文字見事に割いて、震えながら首を伸べた。
介錯の太刀一閃、血を噴き上げて女は首を抱くように前に屈み込む。
後ろに突き出した尻が、しばらく淫靡に揺れていた。


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by kikuryouran | 2015-09-21 09:29 | 女腹切り情景 | Comments(0)

墓前の殉死


住職は旧知の仲、主家の墓前で女が自害したいと申し出た。
「お武家が義理に死のうとするを止めはできぬが、お若い身で惜しいことじゃ。」
早朝、彼女は白の単衣袴で墓前に立った。
女ながらも腹を切る覚悟、腰まで柔肌脱ぎ落す。
大きく割いて一文字、悶えながら首の血脈を裂いた。
まだ固い乳房が血にまみれて、無惨とも妖艶であった。


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by kikuryouran | 2015-09-16 01:53 | 女腹切り情景 | Comments(3)

秋の庭


庭に大きな月が出た。
丹精の菊が夜目にも美しい。
虫の声、これも良い。
寒くなく暑くもなし。
腹を切るには悪くない季節だろう。
離れの座敷まで、私はゆっくり歩いた。


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by kikuryouran | 2015-09-14 00:01 | 女腹切り情景 | Comments(0)

女の傷痕

客を待つ間、いつも難しい本を読んでいるような女だった。
彼女はそれで現実の世界から逃避できると言った。
或る日彼女は学生に誘われて心中騒ぎを起こす。
男は死に、彼女は生き残った。
しばらくして、彼女はまた客をとるようになった。
お腹に残った大きな
傷痕を彼女は隠さなかった。
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by kikuryouran | 2015-09-10 01:28 | 女腹切り情景 | Comments(0)

母のはなむけ


主君の側小姓であった彼は、明朝主君に殉死することが決まった。
「初陣のはなむけじゃ、この身を抱いて行くがよい。」
母子二人だけの家であった。
女は亡き夫の匂いを彼に嗅ぎ、子を導いて男にした。
少年は男として女の花芯に情を注いだ。
翌日彼を送り出して、母は夫の位牌の前で自害した。

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by kikuryouran | 2015-09-02 05:56 | 女腹切り情景 | Comments(0)

女刺客の自害

周囲を囲まれて、刺客の女がその場に座り込んだ。
「武士の情け、お願いできましょうか。」短刀を手に腹を寛げて女が言った。
介錯の依頼だとわかる。
「拙者がお引き受け致そう。」と一人の武士が後ろに立つ。
下腹ゆっくりと掻き切る女の首が震えていた。
中程まで切って息を整えようとした一瞬、太刀一閃して首が落ちた。

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by kikuryouran | 2015-08-31 00:28 | 女腹切り情景 | Comments(0)