愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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カテゴリ:平成夢譚( 111 )

逞しい男


私たちは愛し合ったまま眠ってしまった。
目覚めると、裸のままの彼が隣りで眠っている。
彼が勃起していた。
私は男性のそれをゆっくり見たことがなかった。
そっと触ってみる。
ひ弱そうに見えていた彼が逞しく感じられて、そっと口付けをした。


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by kikuryouran | 2015-10-06 00:58 | 平成夢譚 | Comments(0)

死とエロスの交錯


彼は延命治療を望まず、最期の数日を私と二人だけで過ごした。
死がエロスと交錯して、そこでは淫らな欲望も当然の欲求だった。
私は彼の全ての要求を拒まなかった。
彼は私を愛しながら死にたいと言った。
薬で勃ったそれで、私と交わったまま彼は逝った。
泣きながら私は、いつまでも彼を包んではなさなかった。


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by kikuryouran | 2015-10-05 00:28 | 平成夢譚 | Comments(0)

巨根の客


若い客はまず指だけでいかせてから、本番をさせてやる。
元気なお客は、延長してもう一回することも多い。
齢をとった客は、一回いけば満足するけど、いろんな好みがあるからね。
その好みがわかれば、次は指名をもらえるね。
たまにだけど、お道具が並はずれて大きい客が来る。
これはもう、無理矢理でも指と口でいかせないと、その日は店仕舞いということになる。


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by kikuryouran | 2015-10-04 01:53 | 平成夢譚 | Comments(2)

危急の用事


彼女が見つけた時、夫はまだ息があった。
人を呼ぼうとしてその前にしなければならないことに彼女は気が付いた。
彼女は化粧を刷き、それから人を呼んだ。
医師が駆けつけて、救命処置を施したが助からなかった。
「五分早ければ助かったかもしれません。」と医師が言った。
「どんなに危急の時でも素面だけは・・。」と彼女は泣き崩れた。


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by kikuryouran | 2015-10-02 00:39 | 平成夢譚 | Comments(0)

夫の殺し方


一緒になってもう30年、ベッドを並べているが随分夫婦のことはしていない。
最近、彼のイビキが耳につくようになった。
眠れない夜は、彼の寝顔を見ながら昔の事をいろいろと思い出す。
そんな時、彼に殺意を覚えている自分に気が付いた。
毎夜、夫の殺し方を考えるのが私の楽しみになった。
今のところ、彼は毎朝機嫌良く目を覚ましている。


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by kikuryouran | 2015-10-01 04:18 | 平成夢譚 | Comments(0)

勃起薬3


薬を服んで、男が女に触らせてやる。
「おやぁまあ、昔よりずっと固くて立派よねぇ。」
女は素っ頓狂な声を上げた。
「使ってみるか?」と男は自信あり気に言った。
「これがあんたのでなけりゃよかったのにねぇ。」
女は悔しそうに首を振った。


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by kikuryouran | 2015-09-30 00:11 | 平成夢譚 | Comments(0)

通夜の思惑


遺体になって帰宅すると心が読めるようになっていた。
『嫌な奴だったな。』と親友だと思っていた男。
心から泣いてくれていたのは俺が最も苦手だと思っていた人だった。
生きていた頃、自分がいかに人を見る目が無かったかを思い知らされた。
『やっと死んでくれたわね。』と女房。
その傍らで、娘が遺産の値踏みに忙しかった。


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by kikuryouran | 2015-09-29 04:38 | 平成夢譚 | Comments(0)

殺意


「どうしてこんなことを。」と刑事が訊いた。
「あいつが、メシはまだか!と言ったんです。」と私は倒れている夫を指差した。
「そんなことで殺したんですか?」
「長い間夫婦でいると、殺したいと思うことがあるのよ。」
「それでは殺意があったんですね。」と彼は念を押すように訊いた。
「殺意?殺意のない夫婦がいるなら、お目にかかりたいわね。」と私は言ってやった。


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by kikuryouran | 2015-09-28 01:27 | 平成夢譚 | Comments(0)

勃起薬2


「服んでみるか?」と幼馴染が錠剤を見せる。
「お前と違って俺は女房持ちだぜ。」
「かみさんがいるから、使うんじゃねぇか。」
「外でそんなのを使ったら殺されちまわぁ。」
「かみさんに使えばいいじゃねぇか。」
「あのシワクチャにしか使えねぇなら俺はいらねぇ。」


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by kikuryouran | 2015-09-27 00:17 | 平成夢譚 | Comments(0)

勃起薬


「ご主人に服ませてみなさいよ。」と友人が青い錠剤をくれた。
夫の寝顔を見ながら、彼も齢をとったと思った。
自分ももう若い身体ではなかった。
彼と愛し合う姿を想像してしばらく考えた。
「こんなのいらないわね。」と窓からその薬を放り投げてやった。
私はその夜、久しぶりに恥夢を見た。


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by kikuryouran | 2015-09-26 03:21 | 平成夢譚 | Comments(0)