愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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2015年 10月 29日 ( 1 )

思い出の喫茶店


「別れたいと言い出したのはあなたの方からよ。」
女が立ち上がって出ていくのを、男は黙って見送った。
ちょうど一年前のこの喫茶店だった。
あの時も小気味よいジャズのリズムが店に流れていた。
彼はコーヒーをもう一杯頼んだ。
薄暗い店の隅に、懐かしい女が自分を見ているのに気が付いた。


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by kikuryouran | 2015-10-29 01:03 | 平成夢譚 | Comments(4)