愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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2015年 10月 07日 ( 1 )

存在の軽い男


御主人様が亡くなられてお寂しいでしょうと、よく言われる。
そうなんですよと応えながら、少し違うと感じていた。
最近、寂しいのではなくて不便なのだとわかった。
高いところに手が届く、買い物に行くと荷物を持ってもらえる。
結局、彼はその程度の存在だった。
ベッドの中では、随分前からもう役には立たなくなっていた。


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by kikuryouran | 2015-10-07 01:36 | 平成夢譚 | Comments(0)