愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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2015年 08月 26日 ( 2 )

男の臭い

狭い部屋に母子二人の生活では、互いに肌は隠せなかった。
彼が性に目覚め始めたのは、女として気がついていた。
高校生になった彼が、亡くなった父親に不思議なほど似てきた。
目も鼻もと彼を見ながら、きっとあそこもとつい思ってしまう。
彼が撒き散らす懐かしい男の臭いが、私に女であることを思い出させた。
最近私は、自慰をする回数が増えていた。

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by kikuryouran | 2015-08-26 13:08 | 平成夢譚 | Comments(0)

悋気の殺し


五十年以上連れ添った妻が、寝ている夫を刺し殺した。
「私が夫を殺した理由は、あの人が昔の女の名前を寝言で言ったからです。」
取り調べられて、八十を過ぎた女は悪びれる事もなく言った。
過去の浮気相手の名前を次々とあげて、どんなに酷い男だったかと彼女は訴えた。
「ご主人はよほど女性にもてたんですね。」と、取り調べる刑事が言った。
女は夫がどれほどいい男だったかと、自慢げに話し始めて止まらなかった。

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by kikuryouran | 2015-08-26 00:15 | 平成夢譚 | Comments(0)