愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

ショートな妄想フィクションを書いています


by kikuryouran
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2015年 08月 12日 ( 2 )

太い腕

つまらない痴話喧嘩でも、私は彼を許せなかった。
トオルは意気地がなくて頼りなくて、それでも女より男の方が偉いと思っている。
公園のベンチで帰りたくないなぁと思っていると、彼が迎えに来るのが見えた。
彼の身体は見かけより逞しくて、愛し合う時の彼を私は思い出した。
「ラーメンでも食べに行こうぜ。」と彼が言った。
私は仕方ないなというように立って、彼の太い腕に絡みついた。

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by kikuryouran | 2015-08-12 22:16 | 平成夢譚 | Comments(0)

風俗の女

その客は、身体を震わせながら私の中で欲情を吐き出した。
「もう上がるから、お茶でも奢ってよ。」と私が誘った
待っていた彼は五十を越えているだろうか、それほどお金もないようだけど、私はそれでよかった。
私の齢になると、若い男やお金がある客はまず続かない、こんな客がちょうどいい。
月に一、二度指名してくれるぐらいの客を、私は何人ももってここまでやってきた。
いろいろあったけど、私は今の生活が結構性にあっている。

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by kikuryouran | 2015-08-12 03:39 | 平成夢譚 | Comments(0)