愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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2015年 07月 30日 ( 2 )

人柱


人柱は普請奉行の妻、生きたまま箱に入れられ深い穴におろされた。
「息が続く限り、お城の安寧を祈り続けよ。」
それが夫の命令だった。
彼はそこに桜を植え、お城が完成するとそこで割腹してその役目を終えた。
城主は彼をその根元に葬り、その桜を夫婦桜と名付けた。
桜は二人の血を吸って成長し、毎年美しい花を咲かせた。

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by kikuryouran | 2015-07-30 10:30 | 生贄 | Comments(0)

初陣の契り

若者たちは初陣だった。
「恥ずかしいが、俺は怖い。」
「死ぬ時は一緒だ。」
励ますように抱くと、戦いを前にした昂揚で互いに勃っているのがわかる。
「俺は明日死ぬかもしれない。」
死の予感が、男同士の慰め合いを駆り立てた。

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by kikuryouran | 2015-07-30 01:17 | 同性愛 | Comments(0)