愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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美しい切腹人

普段は男の入れぬ城の奥離れ家の庭の一角、周囲を幕で覆い切腹座が拵えられていた。白単衣の死に衣装、髪は結い上げ笄一つで纏めて細首露わ、切腹座に着いたのは美しい女だった。
「松島殿、望み通りに切腹賜りました。神妙に致されよ。」
前に座った奥女中と見える女が申し渡した。
「重き仕置きも覚悟のところ、切腹賜りお礼申し上げます。」
受け答えによどみなく、涼しげな声はその覚悟をうかがわせた。

奥取締の松島殿、男勝りのご性格と聞く。奥方様の覚えめでたくお勤めなされたが、綱紀の緩みを表向き目付より指摘され、その責を負うて切腹を願った。
「この松島に切腹仰せ付けられて、奥の覚悟をお示しなされませ。この腹一つで追求は止まりましょう。」
三十路前女の盛り、その美しさは奥随一と言ってはばかる者もなかった。

「そなたが介錯下さるか。」
「拙者は目付より差し遣わしの介錯役山崎十内、お心安くなさいませ。」
この場で唯一人の男であった。
「そなたは据え物斬りの達者と聞く、お目付殿によろしゅうお伝え下さいませ。」
松島殿は頭を下げられた。
「目付様よりお言伝を預かっております。此の度の仕儀、役儀ゆえの無礼の段お詫び申し上げる。松島殿のお心は我等とて疑いもなく、身を捨ててのお覚悟感服の極みにて、後のご心配なくお逝きなされよとの事でございます。」
「それは有難きお言葉、何よりのこと。」
振り向かれたお顔は、嬉しそうに晴れやかに見えた。
「お目付殿ご苦労はお察し申しておりました。役目ゆえの無礼は互いのこと、私とてお恨みはなく、この腹一つにてお納め下さいますようにと。」
「承知仕りました。」
頷いて座を正し、しばらく瞑目の後、松島殿は帯を解き緩め襟を寛げ、前肌胸元から下腹まで露わにされる。太刀の鞘を払い後ろに立つと、白い首筋うなじが艶かしく、豊かな乳房が覗き見えた。松島殿は扇子腹断って、真剣にての切腹望まれたとか。出自は武門のお家柄と聞いた。
切腹刀を載せた三宝を押し戴き、刃を執って腰下に敷く。胸元から撫で下ろす白魚の指さすがに震えて、押し出した下腹を脇から揉みしだきながら息を整える。
「声をかけるまでお待ち下さるように。」
振り向かぬままに声をかけられた。
「承知いたしました、ご存分になされませ。」

身体を捻って前屈み、ためらいも見せず刃先を脇に突き入れる。
「ウムゥッゥゥゥーーー。」
形よい腰尻が揺れ、背が震えて呻きが漏れる。臍下一寸柔らかな肉を切り裂いて、ただ一途に腹を割く。
「ウムゥーー、ウムムゥーー。」
悲愴な呻き声響かせ、血は内腿を伝い膝間を濡らす。なだらかな肩を襟が滑って乱れる胸元から片乳露わ、右脇までも柔肌一文字腹し遂げて、血に濡れた手で切腹刀を引き抜いた。両手をついてうずくまり、細首前に伸ばして三宝に載せた尻双丘が微やかに震える。首筋に汗が噴き、髪を纏めた笄揺れしばし悶えて、苦しげに息づく様はすでに介錯の時と見えた。
「お願い・・・申します。」
「御介錯仕る。」
気合と共に振り下ろす太刀一閃して首半ばに斬り込めば、骨断つ手応えと共に血が噴き出し、切り放った頭部が髪を乱して前に転げた。首を失った胴は尻突き出して痙攣し、膝間に血の池を作って崩れた。

「首尾はいかがであった。」
お目付は役宅で待っていた。
「噂通りに美しいお方でございました。作法通りの一文字見事にし遂げられ、介錯仕りました。」
「あの方ならばさもあろう、言付けはいかがであった。」
「役目ゆえの無礼は互いのこと、お恨みはないとのことでございました。この腹にてお納め下さるようにと申されました。」
「女首の斬り応えはいかがであった。」
「あの呻き、悶える腰、柔肌のあの妖艶さには手も狂います。首斬り落とす瞬間、恥ずかしながら精を放っておりました。」
「惜しいことをいたした。次はわしも立会い、今一人腹切らすか。」
目付役は奥の女の顔を思い浮かべ、腹切る姿を想像して股間が疼くのを感じていた。
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by kikuryouran | 2006-12-23 18:27 | 女腹切り情景 | Comments(0)