愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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素面


もう長くはないと聞いて見舞いに行った。
「病院では化粧ができないの。」と彼女はハンカチで口元を隠した。
素っぴんの彼女は年齢以上に老けて見えた。
「こんな顔を見たら、きっとする気も起きないわね。」
「試して見るか。」と笑いながら手を握った。
「きっとよ。」と握り返して、彼女は涙を溢れさせた。


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by kikuryouran | 2015-10-09 09:10 | 平成夢譚 | Comments(0)