愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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末期の愛

一人の若者が、もう涸れていた私に女であったことを思い出させた。
残り少ない余命宣告を受けて、私は彼に愛を告白した。
心優しい彼は、残された日々を共に過ごすと言ってくれた。
毎夜、その美しい肉体に包まれて眠る幸せは至福だった。
齢は離れていても、私たちは愛を確かめ合い満喫した。
彼への代償は、私がこの世に遺す全てのものだった。

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by kikuryouran | 2015-09-09 01:30 | 平成夢譚 | Comments(0)