愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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馴染んだ身体


十年ぶりの再会でも、身体は互いのツボを憶えていた。
彼は迷わず私を探り当て、私は次の動きをわかっていた。
頂きまでの懐かしい景色を、二人は共に登り詰めた。
空白の時間は一気に埋められて、もう馴染んだ身体になっていた。
「また会えるかしら」と見上げながら私は言った。
彼は言葉を遮るように唇を重ねてきた。

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by kikuryouran | 2015-08-28 01:41 | 平成夢譚 | Comments(0)