愛と死の妄想  feseppuku.exblog.jp

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by kikuryouran
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狙撃


スコープに女の顔が焦点を結ぶ。
俺は慎重に狙撃銃の引き金に指をかけた。
その時、レンズの中の女と目が合った。
距離は三百メートル余り、届くはずのない彼女の視線がまっすぐ俺を捉えている。
彼女は俺に狙撃されるのを知っていると、その時俺は直感した。
ゆっくりトリガーを絞ると、美しい額に銃弾が吸い込まれて顔の半分が吹き飛ぶのが見えた。

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by kikuryouran | 2015-07-21 20:20 | 平成夢譚 | Comments(0)